断捨離は苦手です。

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院試に苦しんだ話 (その2)

この記事は U-TOKYO AP Advent Calendar 2018 - Qiita 17日目の記事です。

 

こんにちは。ゔぇるでぃ(@verdy_266)と申します。ひょんなことから応物系のAdvent Calendarに参加することになりましたが、自分が応物系の人間なのかと言われるとちょっとグレーだと思います。簡単に言うと創造情報のM1で、所属は計数のシステム6研です。

学部は航空宇宙で、そちらのAdvent Calendarにも参加しています。この記事は、その記事の続きとして、自分が情報理工に来ることになった経緯について書いています。さしずめ院試版不合格体験記みたいなものでしょうか。前の記事を読んでいない人への配慮が足りない部分があると思うので、もしよろしければそちらも参照してください。アカデミックな内容が並ぶ中で100%ポエムです。

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さて、航空の夏院試に落ちたところまでお話ししました。合格発表の日は、落ちた友人とやよい軒で今後について話し合ったのを覚えています。

帰りに池袋のLOFTに寄って、できるだけ高級な、真っ赤なA5ノートを購入しました。進路について考えるためのノートです。すでに割と切り替えていて、俺を落とした学科をぎゃふんと言わせてやるくらいの意気だったと思います。思い出は美化されてるかも。

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とりあえず、情報収集から始めました。部活の先輩で航空から創造に進んだ方に使った参考書について教えていただくのと並行して、知っている大人に片っ端から連絡して進路について相談に乗ってもらいました。また、院試に落ちたとツイートしていたので、友人何人かからラインをいただきました。この頃の精神はさすがにボロボロだったので、本当にありがたかったです…

当初の選択肢はかなり広くとっていて、印籠して航空を受け直す、冬院試を受ける、海外の大学院を受けて留学する、就職するの4つでした。図書室にある就活の推薦リストを調べたり、留学フェアに行っていろんな大学の人の話を聞いたりもしました。

この中で、米国の某大学院の方にこんなことを言われました。

「大学院は目的ありきでピースをうめるために来るところ。今までは時間の流れにのって進んできただけだろうけど、もうそろそろ脱却すべきなのでは。」

ドキッとしますね。僕含め周りを見ていると、いろんなことに忙しくしているうちに気がついたら大学生になっていて、就活とか院進、あるいは院進後のタイミングで「自分は何がしたいんだろう」って悩む人が多い気がします。大して目的意識もなく受験戦争に飲み込まれていく学生の末路ということか。つらい。

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さて、いろいろな人に話を聞いて、当然人によって言うことは違うわけですが、全てを受け入れると言うよりは「いちばん納得したものを採用する」という方針が取れたのは、現に就活をしていてもとても生きている部分があります。最終的には、研究員の方の「みんなと同じことをしていてもつまらない。やりたい気持ちがあるなら挑戦しよう」という言葉に動かされて、専門を変えて情報系の冬院試を受けることにしました。4ヶ月強の戦いが始まりました。

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さて、受験すると決めたら、研究室を探します。冬の募集をしている情報系の専攻を洗い出し、その中で研究内容に興味がある研究室のHPを訪ね、面白そうであれば見学させてくださいとメールを送る。この繰り返しです。全部で10弱の研究室に訪問させていただきました。

最終的に受験を決めたのは、情理創造情報 / 学府総合分析 / 新領域人間環境 / 筑波CS の4つです。冬院試で4専攻も受ける人なかなかいないと思いますが、不安で不安で仕方なかったんです……*1

研究室見学の中で「居室を見せてください」という話をすると、タイミングがよければ学生と話をすることができ、さらに運がいいと冬で受かった人を紹介していただけて、かなりたくさんの情報を得ることができました。このときお会いした方で未だに仲良くさせていただいている方もいて、本当にありがたい限りです。当時参照していたブログの中の人にお会いすることもできました。

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勉強についてちょっと話しておくと、いちばん辛かったのはTOEFLです。9月頭に夏の結果が出て、10月末までにTOEFL iBTを受ける必要がありました。9月末と10月末の2回受験しましたが、たった2ヶ月弱の勉強で英語が伸びるはずもなく、1回目が65点、2回目が67点でした。2回目で2点しか上がらなかったのはさすがにこたえました。

そんな感じで11月から専門の勉強に本格的に取り組むわけですが、ここらへんの話をだらだらしても長くなるだけなので省きます。応物系のAdvent Calendarですし。勉強法について書く気になったら、また別記事を立てます*2

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そんなこんなで勉強の傍ら卒論を提出し*3、新年を迎え*4、卒業設計は相方に任せがちになり*5、怒涛の試験ラッシュに突入しました。2月の頭は1,2,6,7,8,9,10に試験がありました。この冬は雪が多い年で、2/2の面接の日に雪が降っていたのを覚えています。

最終的に勉強時間は1200時間ほど(!)になり、やるべきことはやったという気持ちで本番に臨むことができました。あとから振り返るとそこまでやらなくても受かったかもしれませんが。まあ結果論でしかないですね。

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というわけで、受験した4専攻から合格をいただくことができました。特に創造情報については掲示板での発表がなく、合格通知が郵送で送られてきます。どうやら結果が出たらしいということをTwitterで知り、卒業設計の作業がひと段落したあたりで親に連絡すると、送られてきた写真には「入学手続書類在中」と書かれた封筒が写っていました。開封時にドキドキするものだと思ってたので、ちょっと拍子抜けしましたが。笑

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さて、過去の自分語りばかりしていても仕方ないので、最後に後輩に向けていくつか書こうと思います。

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大学院に行く意味を考えよう

大学院はなんとなーくいっていい場所ではありません。近年修士や博士に進むことを奨励する、あるいは理系であれば院進するのは当然という雰囲気があることは否めませんが、自分なりに納得して院に進んだほうがよいと思います。しかし、4年から研究室に配属される人にとっては、これは正直無理かもしれませんね。先輩や大人に日ごろから話を聞いて、大学院で何をすべきなのかについて考える時間をとってみましょう。

冬院試は意外と可能性がある

感覚的な話になってしまいますが、僕以外にも冬院試を受けた人は意外と受かっているようです。狭き門としてのイメージがかなり強いですが、結局受けるのは夏で敗れた人たちなわけなので。もし受ける方がいたら自信を失わないでください。僕に相談することで少しでも不安が解消されるのであれば、喜んで相談に乗ります。

人生はいつでもやり直せる

結局僕自身は、いつか勉強したいと思っていた情報系の基礎を数か月で叩き込み、現在IT系の就活をしているので、あのとき航空に受かってしまっていたら今頃どうなっていたのだろうとか考えることもあります。僕については航空に落ちたことで他の進路について目を向けるきっかけができたわけですが、別に現在レールの上を順調に進んでいる人も、ちょっとくらい踏み外してもどうってことないのかもしれません。この記事でレールを踏み外すための勇気を与えられるとは思っていませんが、何かしら響くものがあればうれしいです。

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そんなわけで、まあ研究つらいーとかはなくはないものの、まあまあ楽しくやっています。人生いろんな局面で運命に流されたり選択を迫られたりしますが、「どの面からみても正解」とかいう選択はまずあり得ないので、「過去の選択が正解だったといえるように今を生きる」のがいいんでしょうね。たぶん。

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去年の12/24はそんなわけで勉強していればよかったのですが、今年の12/24は何やらクリスマスとかいう行事があるようですね。社会的な圧力でさみしさを感じざるをえないかもしれませんが、みんな仲良くしてください。よいお年を~!

*1:勉強方法や使った参考書については、直接DMでもいただければお答えします(もし連絡をくださる場合には、所属とか名前とか明記してくださるとありがたいです)。冬院試を受けることになってしまった人、夏でも創造や学府あたりを目指している人には多少有益な情報が提供できるかと思います。

*2:特に新領域の冬院試はかなり特殊だったので、いち早く知りたい方はDMで。

*3:卒論提出は駒祭翌日

*4:厄年だったので、初詣でしっかりお祓いしてもらいました

*5:本当に頭が上がらない